恵泉CSA
都市化が進み、人と人の関係が希薄になりつつある現在、有機農業・有機園芸を通して地域を支える、地域が支える、地域とつながることで、人と人の関係を紡ぎ直すことができればという思いから2016年に始まりました。
恵泉女学園大学教育農場の一角に、社会的弱者を含む多様な世代が集い、有機無農薬栽培で野菜・花・ハーブを育てながら、多様な生き物が共生する持続可能な社会・コミュニティ菜園をめざします。
大学の秋学期には、学内15名程度のパートナーを募集し、10月~1月に隔週出荷を図ります。
また、大学内外で定期的にマーケットを開催してパートナー以外にも交流する機会を増やすほか、農場ツアーや収穫体験会を適宜開催して、この活動や団体の価値を伝えます。
丘の上CSA
社会福祉法人共働学舎の協力のもと、多摩丘陵の自然に囲まれた野津田公園に隣接する畑を舞台に、都市の人びとが暮らしの中に食や農の営みを取り戻す試みとして2017年に始まりました。
恵泉CSAと理念を共有し、本来の農の力を引き出すことにより、この畑が多様な人びとや生き物と共生し、学び合う場としてユニバーサルコミュニティーガーデンとなり、地域の拠り所となることをめざします。
参加者それぞれが得意分野を活かし、無理なく楽しく持続可能な活動を展開することにより、将来的には畑を仕事場とする社会的起業のモデルづくりも目標とします。
月に1回程度、園芸作業をおこない、活動は半年ごとに振り返り、1年ごとに見直します。
2024年からは、恵泉女学園大学教育農場の近くにある通称「丘の上」の土地を、社会福祉法人共働学舎からお借りしてイモ作りなどをおこなっています。
小野路里山再生
小野路町にある大犬久保谷戸の谷戸田を保全するため、2010年に開始した里山保全活動です。
最初の年は、地主の故広瀬儀平さんのご指導のもと、耕耘機や鍬を使って10年ぶりに休耕田を起こすことから始め、2011年に初めて田植えをおこないました。
例年、6月上旬に田植え、10月中旬に稲刈りという予定で進めています。種まきから食べるところまでの一連の流れを、地域の方々とともにおこないます。
この活動は、この地域でフットパス運動を推進してきたNPO法人みどりのゆびから恵泉女学園大学が相談を受けたことが契機となり、町田市、地元農家、NPO法人みどりのゆびと協働で継続してきました。現在は町田市公益的市民活動にも位置づけて活動しています。
この活動の課題として、谷戸を流れる水量が安定せず、たびたび水不足に陥るために、十分な面積の谷戸田を保全できないことがあります。また、周辺の雑木林に手入れが行き届かないため、樹木が成長して谷戸田の日照時間が短くなっているという問題もあります。
こうした課題を解決するために、地域の方々などと協力して水路清掃と雑木林の管理をすすめる予定です。
竹チップコンポスト
多摩丘陵では放棄竹林の問題となっていますが、竹林を管理するにしても、その過程で産出される竹資源の活用も大きな課題です。
また、家庭から出る燃やせるごみの約4割を生ごみが占めることから、家庭生ごみの減量が社会全体のごみ減量にとって有効だと考えられています。
これらの課題を両面から解決するために、社会福祉法人共働学舎や一本杉炭やき倶楽部などの協力のもと、竹チップや竹炭を主たる基材とする段ボールコンポストの普及を図ります。
完熟後のコンポストは、家庭菜園やコミュニティガーデン等の堆肥として使用できることから、日常的に自然循環を実感できる機会を提供することになります。
ニュータウンファーマーズ
多摩ニュータウンのさまざまな場で農を学び体験することで、食や農、環境の視点から身近な暮らしを見直すきっかけをつくる活動です。
ニューマチヅクリシャとの協働により、豊ヶ丘4丁目のポケットパークにおいて、2020年にニュータウンファーマーをめざして始まり、2021年7月に一区切りがつきました。
その後も、自宅での野菜栽培や段ボールコンポストの普及、ポケットパークでのコミュニティガーデニング活動を継続しています。
オーガニックカフェ&ショップ
2020年まで恵泉女学園大学で運営されていたオーガニックカフェでは、カリフォルニア大学サンタクルーズ校にある小規模農民支援を目的としたCAN(Community Agroecology Network)のコーヒー提供はじめ、福島や水俣の有機農家の生産物など、国内外のこだわりのオーガニック商品を扱っていました。
店舗営業は難しくても、イベント出店時などの機会をとらえて、オーガニックカフェ・ショップの再開を図ります。
オーガニックエディブルガーデン多摩
恵泉女学園大学の社会園芸学科が提案し、「緑の環境プラン大賞コミュニティ大賞」を受賞したポケットガーデン構想の実現化に向けて協力します。
この活動プランは、多摩ニュータウン内の「高齢者の外出機会、住民同士がつながる機会を創出するためにコミュニティガーデンを設置する。食べられる多種多様な植物も植栽し、オーガニック栽培を行う。また、レイズドベッドを導入することで、車いすの人も、その他の住民も作業や植物に触れることを容易にする」という内容です。
ソーシャルファーミング
現代における生活上の困難や生きづらさの緩和・軽減のために食や農が果たす可能性を探究します。さらに、農福連携やソーシャルファーミングの現状や課題を踏まえ、食農体験プログラムの提供を図ります。